小鳥と木の葉小鳥と木の葉赤い小鳥が折りました。赤い小鳥のおかあさんは、病気になってしまいました。 木の上の巣の中で、いつも寝ていました。 「ぴっ、ぴっ、ぴっ」 そういって、鳴きながら、赤い小鳥は山を飛んで、食べ物をさがしました。 小虫や、木の実などを見つけては、寝ているおかあさんに、持ってきてあげました。 「すまないねえ」と、寝ているおかあさんは、いいました。 「たくさん食べて、早くよくなってちょうだい」と、赤い小鳥は、いいました。 ある日のことでした。山を飛んでいる、この赤い小鳥を、一羽のはげたかが、見 つけました。 「やあ、きれいな小鳥だ。うまそうだ。執って食べてろう」 こわいはげたかです。すぐに赤い小鳥を追っかけてきました。 「わあ、たいへん!ぴぴっ、ぴっ!」 驚いて、赤い小鳥は一生懸命飛んで逃げました。 「はははは、逃げようたって、逃がすものか」 「許してください。かんべんしてください」と、赤い小鳥は頼みました。 「わたしがいなくなると、病気のおかあさんに、えさをあげるものがおりません。 許してください」 「わしの知ったことか。待てえっ!」 はげたかは、目を光らせて追っかけてきます。 赤や黄色の山のもみじの木の葉たちは、小鳥をかわいそうに思いました。風もな いのに、ひらひら、ひらひらと、散りました。それで、小鳥が木の葉か、木の葉が 小鳥かわかりません。 「おや?どこへいったかな・・・・・」 はげたかが、きょろきょろしているまに、赤い小鳥は、うまく逃げることができ ました。 ジャンル別一覧
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